極上のリゾットを作る上で、素材選びに妥協は許されない。米の王様と称されるイタリア産の「カルナローリ米」は、大粒でデンプン質(アミロース)を豊富に含み、じっくりとスープを吸い込みながらも芯のアルデンテ感を完璧に保持する。一般的な米では水分を含みすぎてべたつき、りんごの果汁と混ざり合った際に食感が崩れてしまうのだ。
そして味の骨格を成すのが、熟成年数24ヶ月以上の「パルミジャーノ・レッジャーノ」である。旨味成分であるグルタミン酸が凝縮されたハードチーズの力強い塩気が、りんごの自然な甘みを引き立てる。火を止めた後の乳化作業「マンテカトゥーラ(mantecatura)」において、冷やした無塩バターと削りたてのチーズを素早く練り込むことで、鏡のように美しいツヤと官能的な口当たりが完成する。