誰もが一度は耳にしたことがある「エロい人は髪が伸びるのが早い」「スケベな考えばかりしていると髪がすぐ伸びる」という言説。結論から言えば、この噂に直接的な医学的・科学的根拠はまったくありません。
では、なぜこれほど強固な俗説として日本中に定着したのでしょうか。その背景には、ホルモンと体毛の関係に対する「勘違い」と「言葉の連想ゲーム」があります。
性的な興奮や思春期の活発なホルモン分泌は、男性ホルモン(テストステロンなど)の活性化を想起させます。男性ホルモンにはヒゲや胸毛、すね毛などの「体毛」を濃く・太く成長させる作用があるため、「性欲が強い=男性ホルモンが多い=毛がぐんぐん伸びる」という短絡的なイメージが定着しました。
しかし皮肉なことに、毛髪科学の観点では、男性ホルモンは頭髪に対して成長期を短縮させ、薄毛や抜け毛を促す方向に働くケースが少なくありません。逆に頭髪の豊かな成長を促すのは女性ホルモン(エストロゲン)です。「エロいから早い」というのは、科学的な裏付けのない完全な都市伝説に過ぎません。