日本国内でゴッホの『ひまわり』本物を鑑賞できる唯一の場所が、東京・新宿駅西口の高層ビル群に佇むSOMPO美術館です。
この作品が日本にやってきたのは1987年のこと。ロンドンのクリスティーズで開催された名画オークションにおいて、旧安田火災海上保険(現・SOMPOホールディングス)が当時の美術品史上最高額となる約3,990万ドル(当時の為替レートで約53億円)で落札しました。バブル経済前夜の日本企業による超高額落札は、世界的なニュースとして大々的に報道されました。
一時は真贋論争(本物かどうかをめぐる議論)が一部メディアで取り沙汰された時期もありましたが、オランダのゴッホ美術館による綿密な顔料分析やキャンバス織り目のX線調査により、正真正銘ゴッホ本人が描いた筆跡であることが学術的に完全証明されています。
展示室では特注の低反射高透過ガラス越しに作品が展示されており、ゴッホ特有の力強い筆跡(ブラッシュストローク)や、絵の具がキャンバス上に立体的に盛り上がった質感を肉眼で極めて鮮明に観察できます。