黒子のバスケにおける灰崎祥吾の最大の武器は、黄瀬の「模倣(コピー)」と対をなす「強奪」と呼ばれる特殊アビリティです。この能力は、単に相手の技を見て真似るだけにとどまりません。
灰崎は相手のモーションを盗んだうえで、自らの独特なリズムやテンポに変形させて実行します。すると、元の持ち主は視覚的な残像と体内リズムを狂わされ、無意識のうちに自分の得意技のリズムを崩されて二度と使えなくなるという精神的・技術的な破壊をもたらします。対戦相手の武器を完全に奪い去るこのプレイスタイルは、作中屈指の凶悪さを誇ります。
身体能力そのものも極めて高く、恵まれた体格としなやかなバネ、優れたバスケセンスを兼ね備えています。アニメ版で担当した声優・森田成一氏のドスの利いた怪演も相まって、コート上での圧倒的な威圧感と灰崎祥吾の強さと能力の底知れなさは、読者に強烈な絶望感を植え付けました。