ネット通販で1,000円前後の格安充電器を購入したものの、「充電が異常に遅い」「本体が触れないほど熱くなる」といったトラブルの相談が後を絶ちません。端子の形状がUSB Type-Cであっても、内部に搭載されている制御ICチップや給電規格が異なれば、流れる電力はまったく別物です。
特に重要なのが、国際標準規格であるUSB-C充電器PD対応(Power Delivery)の有無です。従来の一般的なUSB充電が5W〜10W程度の出力にとどまるのに対し、USB PDは最大240Wまでの超高速電力を安全に相互制御しながら供給します。PD非対応の安価な充電器を使用した場合、最新のスマートフォンであっても急速充電モードが立ち上がらず、満充電までに3〜4時間以上かかるケースが散見されます。
さらに深刻なのが安全制御の欠如です。信頼性の低い製品では、過電流保護回路や温度センサーが適切に機能せず、接続機器側のバッテリーに過度な負荷をかけて寿命を縮めたり、最悪の場合はコネクタ部分が炭化・融解する事故につながります。大切なデバイスを保護するためにも、価格の安さだけで選ぶ行為は非常にリスクが高いと言わざるを得ません。