発売当初は静かな滑り出しだった『酒場にて』ですが、有線放送やラジオのリクエストを通じて徐々に熱狂的な支持を集め、オリコンチャートの上位に長期ランクインする大ロングセラーを記録します。
そして1975年末、第17回日本レコード大賞において見事に「歌唱賞」を受賞。スポットライトを浴びたチエミが、万雷の拍手の中で涙をこらえながら熱唱した姿は、全国の視聴者に深い感動を与えました。華やかなポップスシンガーから、人生の辛酸をすべて表現できる真の大衆歌手へと完全に脱皮した瞬間でした。
また、彼女のキャリアを語る上で欠かせないのがNHK紅白歌合戦への出場歴です。通算16回もの出場を誇り、紅組の司会を務めた経験も持ちます。1975年の第26回紅白歌合戦では、復活の象徴としてこの『酒場にて』を堂々と歌い上げ、お茶の間の視線を釘付けにしました。