熱血漢のゴールキーパー、円堂守が放つ圧倒的な主人公感。そして、日常に潜む愛嬌たっぷりの妖怪ジバニャン。まったく異なる世界観を持ちながら、どちらも一目で印象に残る強い個性を放っている。これらを手掛けたのが、長野拓造という不世出のデザイナーだ。
長野のデザイン哲学の真髄は「記号化の精度」と「人間味の同居」にある。キャラクターデザインにおいて、要素を盛り込みすぎることは往々にして逆効果を生む。彼は徹底的に無駄を削ぎ落としつつ、帽子、前髪の跳ね、眉の角度といった、たった一つの特徴的パーツにキャラクターの全人格を凝縮させる。だからこそ、画面を引いた引きの映像でも、画面狭しと動き回るアニメーションでも、彼らの存在感は決して埋もれない。