サパークラブ(Supper Club)の語源は、欧米において「深夜に軽い食事(Supper)を楽しみながら音楽や舞台を鑑賞するクラブ」に由来します。しかし、日本の歓楽街において独自の進化を遂げたサパークラブは、「料理や酒を楽しみながら、男性スタッフによるトーク・お笑い・カラオケなどの強烈なエンターテインメントを浴びる参加型ダイニング」という唯一無二の業態を指します。
最も多く寄せられる疑問が、サパークラブとホストの違いです。ホストクラブは「特定の担当キャストを指名し、1対1の疑似恋愛や特別感を育む場所」であり、利用客の9割以上は女性です。対照的に、サパークラブでは基本的にスタッフ全員でお客様のテーブルを盛り上げます。1人をじっくり口説くのではなく、全員で大笑いしながら酒を酌み交わすグループエンタメが軸となるため、客層も女性単体に限らず、男性客同士、男女混合のグループまで多岐にわたります。
一方、サパークラブとキャバクラの違いも極めて明白です。キャバクラは「女性キャストが男性客の隣に座って会話と癒やしを提供する接待飲食店」ですが、サパークラブの主役は主に男性スタッフです。キャストは芸人顔負けのフリートーク、イッキ飲みを誘う軽妙なゲーム、身体を張ったギャグなどを矢継ぎ早に繰り出し、場全体のテンションを一気に沸点まで引き上げます。
さらに重要なのが、サパークラブの深夜営業時間です。風営法第2条第1項第1号に基づく社交飲食店(ホストやキャバクラなど)は、原則として深夜0時(または1時)に閉店しなければなりません。一方、多くのサパークラブは「深夜酒類提供飲食店」の営業届出を行っており、深夜24時前後にオープンして翌朝・昼前まで営業を続けます。この営業時間のズレこそが、歓楽街における独自の生態系を形成する決定的な要因となっています。