内紛の引き金を引いた要因の一つに、首脳陣のマネジメント崩壊がありました。前指揮官のユルゲン・クリンスマン監督は、就任当初から「在宅勤務」や韓国国内軽視が問題視され、明確な戦術を提示できず選手個々の能力に頼り切る采配に終始。アジアカップ敗退後に即座に解任されたものの、巨額の違約金問題と無策なチーム運営の爪痕を色濃く残しました。
さらに火に油を注いだのが後任選びです。大韓サッカー協会(KFA)のチョン・モンギュ会長を中心とする上層部は、外国人名将の招聘を掲げながらも交渉が難航。最終的に選んだのは、かつて2014年ブラジルW杯を率いた国内屈指の実績を持つホン・ミョンボ監督でした。
しかし、透明性を欠いた選考プロセスや、直前まで代表監督就任を否定していた指揮官自身の言動に世論が激怒。国会の文化体育観光委員会による聴聞会に会長や監督が呼び出される異例の事態にまで発展しました。現場の戦力強化以前に、サッカー協会への構造的不信がチームの重荷となっています。