1900年、スウェーデンの探険家スウェン・ヘディンが過酷なタクラマカン砂漠の奥地で発見した痕跡は、全世界の歴史学者と地理学者を震撼させた。「さまよえる湖」として知られるロプノールの移動に伴い、都市が水を得ては失っていく周期的な地理変化を彼が見出したことで、砂に埋もれた古代都市の価値は一気に跳ね上がったのである。
ヘディンが遺した詳細な測量日記とスケッチは、今日においても発掘調査における不可欠な道標だ。荒涼とした砂丘の間にひっそりと横たわる日干し煉瓦の基壇や木製構造物は、かつてここが東西交易の中継基地として色鮮やかな絹やガラス器で満ち溢れていた時代の記憶を静かに留めている。