国境を超えた評価も高まる一方だ。ニューヨークの国連本部でのスピーチと揮毫をはじめ、パリ、ロンドン、アブダビなど世界主要都市で開催された個展は、現地の美術関係者や観客を魅了し続けている。漢字の読み方や意味を知らない海外の鑑賞者が、作品の前に立ち尽くして涙を流す光景は珍しくない。
言語や文化の垣根を軽々と飛び越える理由。それは、彼女の書が頭で考えた「計算」や「意図」を完全に脱ぎ捨てた、純度100%の生命エネルギーそのものだからだ。多様性と包摂(インクルージョン)が重視される現代社会において、彼女の存在そのものが「人間の可能性の普遍性」を力強く証言している。