ネット上で「ドン・キホーテぶらくり丁店 閉店理由」という検索語句が生まれる背景には、大きく分けて2つの要因が存在します。
第1の要因は、2000年代中盤から2010年代にかけて地元商工関係者や不動産関係者の間で取り沙汰された「ぶらくり丁への大型商業施設・若者向けディスカウント誘致構想」の記憶です。老舗百貨店「丸正」の破綻(2001年)以降、急激な人通りの減少に直面したぶらくり丁では、客足を取り戻す起爆剤として、全国で空きビル再生や中心市街地出店を進めていたドン・キホーテの誘致が何度も話題にのぼりました。地元掲示板や商店街の会合などで「ドンキが来るかもしれない」という観測気球や噂が飛び交い、それが時を経て「一度オープンしたものの、業績不振ですぐに閉店したのではないか」という記憶のすり替え(いわゆるマンデラエフェクト)を引き起こしたのです。
第2の要因は、「ドン・キホーテ和歌山店(和歌山市中島)」との位置関係の混同です。和歌山市内で実際に営業しているドン・キホーテは、ぶらくり丁から南へ約4km離れた国体道路沿いに位置しています。県外からの来訪者や引っ越してきたばかりの住人が「和歌山の中心部にドンキがあったはず」と大雑把に記憶を辿り、代表的な繁華街であるぶらくり丁の名前と結びつけて検索してしまうパターンが日常的に発生しています。
SNSや知恵袋などのネットの反応を見ても、「ぶらくり丁にドンキって昔あったよね?」「いや、あれは計画だけで実際には国体道路にできたんだよ」といったやり取りが定期的に繰り返されており、これが検索ボリュームを維持し続ける循環構造を生み出しています。