日本中を深い悲しみに包んだ名女優の訃報が報じられたのは、2013年3月27日のことでした。公式発表および医療関係者の解説によると、坂口良子さんの死因は進行性の結腸がん(横行結腸癌)およびそれに伴う肺炎、さらに自己免疫疾患の一種である原発性胆汁性肝硬変の併発でした。
異変の発端は亡くなる約2年前に遡ります。2011年夏頃に重い病気が判明し、極秘裏に手術を受けていました。しかし、肝機能の低下も重なり、体力の消耗は周囲の想像を絶するスピードで進行していったと伝えられています。亡くなる直前の2013年3月初旬、一部週刊誌が「重病説」をスクープした際、坂口良子さんは自身のブログで「腸内炎治療のため点滴加療中」と気丈に説明し、ファンや関係者を気遣っていました。
公の場で見せた笑顔の裏で、病魔は着実にその身体を蝕んでいました。一人娘である坂口良子の娘・杏里さんを一人前に育て上げたいという執念が、彼女の命をギリギリまで支えていたことは疑いようのない事実です。