SNSやネット掲示板で定期的にトレンド入りするのが、「がんこちゃんの舞台は人類が滅亡した後の遠い未来である」という話題です。「子供向け番組にそんなダークな設定があるはずがない」と単なる都市伝説として片付けられがちですが、この「人類滅亡」という世界観は、紛れもないNHK公式の裏設定です。
原作者の故・末吉暁子氏や番組プロデューサー陣のインタビュー資料によると、作品の舞台は「科学文明を過信した人類が環境破壊と戦争によって自滅し、砂漠化してしまった遠い未来の地球」です。ざわざわ森の恐竜や動物たちは、かつて人類が遺伝子工学によって生み出し、人類滅亡後も過酷な環境に適応して進化した新生命体というバックボーンが存在します。
劇中を注意深く観察すると、この設定を裏付ける描写が随所に散りばめられています。 砂漠の砂に埋もれた古代文明の遺物として、壊れたビルや電柱、自動販売機、乗り捨てられた自動車が登場する回があります。さらに、過去の特番やアニメ版『がんこちゃん』では、かつて栄えていた人類の街が砂嵐に飲み込まれていく描写が明確に描かれました。
しかし、番組はこのディストピア的な背景を陰鬱に描くのではなく、「過酷な砂漠の中でも、豊かな自然のオアシスを守り、互いを助け合って生きる命の尊さ」を伝えるためのコントラストとして機能させています。その砂漠の真ん中で誕生したがんぺーちゃんという新しい命は、滅びの歴史を乗り越えて続いていく「生命の希望そのもの」を体現しているのです。