ネットを開けば無料の画像が無限に手に入る時代に、なぜ若者たちはわざわざ書店に足を運び、決して安くはない本を手にするのか。その答えは、所有欲を満たす「体験」にある。
2026年のトレンドを牽引するのは、豪華な装丁や特殊なインクを使用したプレミアム仕様の書籍だ。単に写真を並べるだけでなく、紙のざらつき、インクの匂い、ページをめくる音といった五感に訴えかける仕掛けが施されている。ある大手出版社の編集者は「デジタルは消費されるが、紙は記憶に残る。若年層にとって、本棚にお気に入りの一冊を飾ることは、自らのアイデンティティを表現する手段になっている」と分析する。