放送当時から現在に至るまで、グランメゾン東京の評判やネットの反応を検証すると、視聴者の間では圧倒的な熱狂とともに、いくつかの興味深い議論が巻き起こっていました。
SNSや大手レビューサイトで最も称賛されたのは、「木村拓哉のブレない職人像」と「本物の料理描写」でした。「包丁さばきやフライパンを振る手元が吹き替えなしの本物で、見ているだけで息を呑む」「大人の男たちがプライドを懸けて泥臭く戦う姿に胸が熱くなった」といった声が相次ぎました。また、若手を演じた正門良規の自然体な演技に対しても、アイドルファンのみならず一般のドラマファンから高い評価が寄せられています。
一方で、一部の視聴者からは「せっかく三つ星を獲ったのに、また星を失うところから始まるのは見ていて辛い」「コロナ禍のリアルな苦境をドラマでまで見たくなかった」という声も上がりました。夢のようなファンタジーとしての成功譚を望んでいた層にとって、経営難や星の剥奪というシビアな現実描写は、少々胃が痛む展開だった側面も否めません。
しかし、そうした生々しい葛藤を描いたからこそ、終盤で再びチームが結束して作り上げた「一皿」の説得力が格段に増したという意見が主流を占めています。安易なハッピーエンドに逃げず、傷だらけになりながら立ち上がる姿を描いた点こそが、本作を名作たらしめている要因です。