閉館後の三州園ホテルがこれほどまでに全国的な知名度を持つに至った最大の契機は、「度重なる不審火」と「ネットコミュニティによるオカルト化」です。
閉館から数年が経過した2000年代中盤以降、管理が手薄になった敷地内では不審火が連続して発生しました。2003年の閉館直後や2007年前後など、複数回にわたり消防車が出動する火災が起き、本館の一部や内装が黒焦げになりました。当時の消防・警察の調査によれば、営業当時の事故ではなく、廃墟化後に外部から侵入した者による放火や火の不始末が疑われる事案でした。
インターネット掲示板や黎明期の個人ブログ、そして近年のYouTubeやSNSにおいて、三州園ホテルは格好のコンテンツとして消費されました。「行くと呪われる」「地下の大浴場からうめき声が聞こえる」といった噂は、再生数や注目を集めるために誇張・再生産されたものであり、現地警察や消防の記録をどれほど遡っても凄惨な殺人事件や集団死亡事故などの事実は一切確認できません。