薬品による洗浄を行う前、あるいは徹底的なリセットを試みる際に必須となるのが「排水トラップの分解」です。構造を知らないまま強引に引っ張ってプラスチックの爪を破損させたり、戻し方を間違えて悪臭を充満させたりするトラブルが後を絶ちません。正しい排水トラップの外し方と構造を順を追って確認します。
浴室の排水口は、一般的に上から順に以下の多層構造になっています。
- 排水プレート(目皿・フタ):最表面のカバー。真上に持ち上げるだけで外れます。
- ヘアキャッチャー:毛髪を受け止める格子状の網やプラスチック皿。指先やティッシュで持ち上げて外します。
- 泡止めパイプ(整流筒・防臭ワン):中心部に立っている筒状のパーツ。反時計回り(左)に45〜90度ほど回すとロックが外れ、垂直に引き抜けます。
- 封水筒(排水ピース):最下部のトラップ本体。中央の突起をつまんで引き抜くか、同様に反時計回りに回してロックを解除します。
外したパーツは塩素系洗剤やオキシクリーン液に漬け込むだけで完全に清掃できますが、最も注意すべきは「元に戻す際の装着不備」です。
現場の水道修理業者への聞き取りでも極めて多いのが、掃除後に「泡止めパイプや封水筒の回転ロックが不完全なまま浮き上がっている」ケースです。ロックがカチッと奥まで入っていないと、水が流れる隙間が塞がれて排水不良を起こすか、あるいは封水が適正水位まで溜まらずに下水管のガスが隙間から浴室へ漏れ出します。パッキンのねじれやゴムの挟み込みがないかを指差し確認し、最後に必ず洗面器1杯の水を注いで「封水」を溜め直してからフタを閉めることが絶対条件です。