アグネス・ラムが日本のメディアに初登場したのは1975年のことでした。ハワイのオアフ島出身で、中国系アメリカ人の血を引く彼女のエキゾチックな顔立ちと、健康的でしなやかなボディーラインは、当時の日本人に鮮烈なインパクトを与えました。
当時の昭和アイドル写真といえば、清純派歌手による清楚なポートレートが主流でした。しかし、ハワイの澄み切った青空と海をバックに、堂々とビキニを着こなすアグネス・ラムの開放的な姿は、従来のアイドル像を根底から覆したのです。「グラビアを見るために雑誌を買う」という新しいカルチャーが生まれた瞬間でした。
雑誌『平凡パンチ』や『週刊プレイボーイ』の表紙を飾るたびに完売が相次ぎ、彼女の水着画像が掲載されたピンナップやグラビアページは飛ぶように消費されました。単なるモデルの枠を超え、熱烈なファンを生み出したこの熱波こそが、日本における初代グラビアアイドルの誕生劇でした。