ダイソーが退去した竹下通り中ほどの一等地は、建物の解体工事を経て、ガラスファサードを取り入れたスタイリッシュな複合商業ビルへと生まれ変わりました。かつてピンクと白の巨大な看板が掲げられ、プチプラ雑貨を求めて観光客が吸い込まれていったエントランスの面影は現在ありません。
取材班が現地を確認したところ、跡地ビルには最新のメイクトレンドを牽引するコスメセレクトショップや、原宿カルチャーを象徴するアパレル・キャラクター雑貨のフラッグシップ拠点が入居しています。入れ替わりの激しい竹下通りにおいて、若年層や外国人観光客の回遊を生み出すハブとしての機能は維持されているものの、ワンコインで日用品や文具をまとめ買いできるかつての利便性とは明確に異なる空間へと変貌を遂げました。
近隣の老舗アパレル店主は当時の賑わいを振り返り、「ダイソーがあった頃は、修学旅行生が集合場所として使い、外国人客がお土産を段ボール箱単位で買っていくのが日常だった。現在のテナントも盛況だが、客層の滞在スタイルや消費行動は当時と比べて細分化されている」と語ります。ダイソー原宿店跡地の現在は、街のファッショナブルな進化を象徴する一方で、庶民的な生活インフラとしての役割にひとつの区切りがついたことを如実に物語っています。