結論から明かせば、神奈川県内の河川で砂金を採取することは物理的に可能です。実際に、丹沢を源流とする水系や相模川の砂礫堆(中州や川岸の礫層)を調査すると、直径数ミリ以下の極小な粒金、いわゆる「粉金」が発見される事例は現在も確認されています。
ただし、一攫千金を夢見て出かけると確実に肩を落とすことになります。神奈川の川で見つかる砂金の多くは、肉眼でぎりぎり捉えられる0.2〜0.5ミリ程度の微細な粒子が中心。丸一日冷たい水に浸かり、数百キロもの砂利をふるいにかけても、採れる量は耳かきの先端に乗る程度というケースが珍しくありません。
かつてゴールドラッシュに沸いた北海道や海外の鉱山地帯とは異なり、神奈川での砂金採りは「大自然の中で地球の息吹を感じ、自力で黄金を見つけ出す知的フィールドワーク」と位置づけるのが現実的です。それでも、川底の砂利から漆黒の皿の上に残る山吹色の輝きを確認した瞬間の感動は、他では味わえない格別な体験といえます。