週末には数時間待ちの行列ができるほど親しまれていたにもかかわらず、ざうおが閉店したのはなぜだったのでしょうか。公式にすべての要因が開示されているわけではありませんが、飲食業界特有の事情や店舗モデルを検証すると、複数の複合的な要因が浮かび上がってきます。
最大の要因として挙げられるのが、特殊な店舗構造に伴う維持管理コストです。ざうおの代名詞である大型生簀は、常に大量の海水を循環・ろ過し、魚の鮮度と水質を一定水準に保ち続ける必要があります。水流ポンプの電気代、塩分濃度の調整、定期的な設備清掃にかかる費用は、一般的な飲食店を大きく上回ります。長年の営業に伴う設備の老朽化が進む中で、大規模改修にかかる投資額と郊外型店舗の採算バランスが課題になったことは想像に難くありません。
さらに、運営会社である株式会社ハーバーハウスが国内外の主要都市やインバウンド需要の高い都市部へリソースを集中させる戦略へシフトしたことも重なりました。大型ロードサイド店舗の契約更新タイミングなども影響し、釣船茶屋ざうお所沢店の閉店理由として総合的な事業判断が下されたと考えられます。