11月の手紙やメールで最も注意すべき点は、11月7日頃の「立冬」を境に季節の扱いが「秋」から「冬」へ変わる点です。時期ごとの代表的な漢語調の時候の挨拶と、和文調(やわらかい表現)を整理しました。
11月上旬の季語と時候の挨拶(11月1日〜11月7日頃:晩秋の候)
11月上旬は、暦の上では秋の終わりにあたる「晩秋(ばんしゅう)」や「暮秋(ぼしゅう)」です。山々が鮮やかに色づき、落ち葉が舞い始める情景を言葉に反映させます。
- 漢語調の挨拶:「晩秋の候」「暮秋の候」「深秋の候」「紅葉の候」「菊薫る候」
- 和文調の挨拶:
- 「色鮮やかな紅葉の季節となりましたが、いかがお過ごしでしょうか。」
- 「行く秋の気配が色濃くなってまいりました。」
- 「朝夕はめっきり冷え込むようになりましたが、皆様お変わりございませんか。」
- 晩秋の候 使い方:11月上旬(立冬の前日まで)に使うのが最も適しています。立冬を過ぎてから使うと時期外れになるため注意が必要です。
11月中旬の季語と時候の挨拶(11月8日頃〜11月20日頃:初冬の候・立冬)
立冬を迎えると、暦の上ではいよいよ冬の始まりです。肌を刺すような風や、冬支度を始める気配を伝える時候の挨拶が適しています。
- 漢語調の挨拶:「立冬の候」「初冬の候」「向寒の候」「寒冷の候」「霜降の候」
- 立冬 季語 意味:二十四節気の第19番目にあたり、「冬の気配が立ち始める」ことを意味します。この日から暦の上では冬となります。
- 初冬の候 時期:立冬(11月7日頃)から小雪の前日(11月21日頃)まで、あるいは11月いっぱい使用できる便利な表現です。
- 和文調の挨拶:
- 「暦の上では冬となり、肌寒い風が吹き抜ける季節を迎えました。」
- 「日増しに寒さが加わってまいりましたが、お元気でお過ごしでしょうか。」
- 「街路樹の葉も落ち始め、冬の訪れを感じる頃となりました。」
11月下旬の季語と時候の挨拶(11月21日頃〜11月30日:小雪・初雪)
11月22日頃には二十四節気の「小雪(しょうせつ)」を迎えます。北国からは初雪の便りが届き、本格的な冬の寒さへの備えを呼びかける表現が中心となります。
- 漢語調の挨拶:「小雪の候」「霜月の候」「初霜の候」「木枯の候」「寒風の候」
- 小雪 時候の挨拶:小雪(11月22日頃)から大雪の前日(12月6日頃)まで使用します。「わずかな雪が降り始める頃」という意味を持ちます。
- 和文調の挨拶:
- 「初雪の頼りも聞かれる頃となりましたが、皆様いかがお過ごしでしょうか。」
- 「朝の霜に冬の深まりを感じる今日この頃、いかがお過ごしですか。」
- 「冷気の厳しい季節に向かいますが、風邪など召されませぬようご自愛ください。」