Q1:斜交座標は国公立大学の二次試験の記述解答でそのまま使っていいですか?
A1:答案に「斜交座標を用いる」と大々的に宣言することは避けるのが賢明です。代わりに「$\vec{OP} = s'\vec{OA'} + t'\vec{OB'}$ と変形できるため、点 $P$ は線分 $A'B'$ 上を動く」というように、教科書に準拠した基底ベクトルの係数変形として記述を構成してください。思考や下書きの段階では斜交座標をフル活用し、答案には標準的なベクトルの言葉で書くのが最も安全で満点を狙える戦略です。
Q2:和が一定($s+t=k$)ではない非線形な不等式(例:$s^2 + t^2 \le 1$)が出た場合はどう対処すべきですか?
A2:このような非線形条件では、係数を1にする基本技法が使えません。その場合は「1文字固定法(予選決勝法)」を用います。まず $s = k$ と定数にして固定し、$t$ を動かしたときに点 $P$ が描く線分を特定します。その後、動かせる範囲で $k$ を連続的に変化させ、線分の通過領域(スイープ領域)として図形を捉えるのが数学的に最も美しい正攻法です。
Q3:空間ベクトルで変数が3つ($s, t, u$)ある存在範囲はどう整理すれば解けますか?
A3:空間における3変数の問題は、「2変数をまとめて1つの平面問題に落とし込む」のが鉄則です。例えば $s + t + u = 1$($s \ge 0, t \ge 0, u \ge 0$)であれば、$s+t = 1-u$ と変形し、$u = k$($0 \le k \le 1$)として固定します。すると平面上での線分や三角形の存在範囲問題に帰着されるため、最後に $k$ を動かして立体(四面体など)を立ち上げるという二段階のステップを踏むことで明快に解決できます。