この店舗の客層には、愛知県豊田市という土地柄が色濃く反映されている。日本を代表する自動車メーカーのエンジニアや技術系社員が多く来店するため、ギアに対する要求水準が並外れて高いのだ。「重量公差は何グラムか」「重心深度と慣性モーメントの相関はどうなっているか」といった専門的な質問が日常茶飯事のように飛び交う。
売り場を歩くと、そうした妥協を許さないゴルファーたちの知的好奇心を満たすための工夫が随所に見受けられる。一般的なショップであれば見過ごされがちなシャフトの微細なスペック差やグリップの摩耗度合いまで、スタッフが丁寧に検品し、透明性の高い情報として開示している。モノづくりの本場だからこそ、小手先のごまかしは一切通用しない。現場には常に心地よい緊張感が漂っている。