現在でこそ中之島の顔として定着している国立国際美術館ですが、そのルーツは1970年に開催された日本万国博覧会(大阪万博)にあります。万博会場に建設された「万国博美術館」の建物を活用し、1977年に吹田市の万博記念公園内で開館したのが始まりでした。
開館から四半世紀が経過した2000年代初頭、万博旧館の老朽化に加え、郊外に位置することによるアクセスの制限、そして世界基準の大規模現代美術展を開催するための展示空間拡張が喫緊の課題となりました。そこで浮上したのが、大阪市が推進していた「中之島西部地区の文化・情報発信拠点化構想」です。こうして2004年11月、現在の完全地下建築へと全面移転・新築開館を果たしました。
移転から20余年を経た2026年現在、中之島エリアは大阪大学中之島センターやフェスティバルホール、そして2022年に開館した大阪中之島美術館などが結びつき、西日本最大の知性・芸術の集積地として完全に開花しています。万博のレガシーを引き継いだ同館は、過去の遺産にとどまることなく、常に同時代の最前線にある芸術表現を発信し続ける役割を担っています。