大林組の社内や建設業界関係者の間では、創業一族の存在はどのように受け止められているのでしょうか。現場の生の声や業界関係者の証言を検証すると、ポジティブな求心力と冷静なリアリズムが同居していることが見えてきます。
「大手ゼネコンの営業現場において、『創業家会長がいる』という看板は顧客である財界トップとの関係構築において絶大な信用力を持つ。特に大型再開発のトップ交渉では、サラリーマン社長だけでは踏み込めない大局的な意思疎通が可能になる」(大手デベロッパー幹部談)
一方で、社内の若手・中堅社員からは「日常の業務執行や現場の意思決定で創業家の意向が無理に押し付けられるようなワンマン感は皆無」「人事評価や昇進は完全に実力主義であり、同族企業特有の閉塞感は感じない」といった声が主流を占めています。創業家が象徴としての大所高所を守り、現場のプロフェッショナルを尊重する企業風土が根付いていると言えます。