ネット検索で「ほっともっと 唐揚げ まずい 評判」といったネガティブワードが浮上する現象は、単なるクレーマーの戯言と片付けることはできません。長年食べ続けてきたコアなファンほど、舌先のわずかな変化に敏感に反応しています。結論から言えば、味が変わったと感じる現象には明確な根拠が存在します。
最大の要因は、運営会社であるプレナス(ほっともっと)の公式発表にも記録されている度重なるリニューアルの経緯です。ほっともっとでは、時代の嗜好や健康志向、そして原価構造の最適化に合わせて、唐揚げの下味や衣の配合を幾度となく見直してきました。かつて主流だった「ニンニクと生姜をガツンと効かせた濃いめの醤油味」から、より幅広い客層に親しまれやすい「出汁の旨味や醤油の香りを引き立てたまろやかな下味」へと舵を切った時期があり、この方針転換が「パンチがなくなった」「味が薄くなってまずい」という初期の拒絶反応を生んだのです。
さらに見逃せないのが、テイクアウト特有の物理的メカニズムです。揚げたての唐揚げをプラスチック容器に詰め、密閉に近い状態で持ち帰ると、自らの熱と水蒸気によって自慢の衣が水分を吸い上げてしまいます。店舗で受け取ってから口にするまでのタイムラグが長いほど、サクサク感は失われ、油っぽさだけが強調されてしまいます。これが現場検証から導き出された「味が落ちた」と錯覚される決定的なからくりです。