結婚秒読みとまで囁かれた二人が、2018年春から夏にかけて静かにピリオドを打った背景には、個人の感情だけでは解決できない構造的な3つの壁が存在していました。
第1の要因は、嵐の活動休止に向けたタイムスケジュールです。嵐は2020年末をもって活動休止に入ることが2019年1月に発表されましたが、水面下での協議は2017年夏頃から本格化していました。デビュー20周年ツアーを控えたグループの屋台骨として、櫻井がこの重大局面で個人の結婚に踏み切ることは極めて困難な状況でした。
第2の要因は、30代前半を迎えていた小川彩佳のキャリアとライフプランの葛藤です。当時32歳を過ぎていた小川は、女性としての結婚や出産、そして報道キャスターとしての自立を現実的に逆算していました。「いつになるかわからないアイドルの結婚解禁」を待ち続けることは、自立心の強い一人のジャーナリストとして耐え難い空白期間になり得たのです。
第3の要因は、置かれた立場の違いによる心理的摩擦です。どれほど惹かれ合っていても、巨大アイドル帝国の看板を背負う立場と、公正中立な報道機関の顔としての立場には、私生活の主導権をめぐる埋めがたいギャップが存在していました。双方が話し合いを重ねた末、互いの尊厳を守るための前向きな別れを選択したと伝えられています。