「敷居が高い」の本来の意味は、「不義理や失礼なことをしたため、相手の家を訪ねにくい・顔を合わせにくい」という後ろめたい心理状態を指します。
この言葉の語源と由来は、日本家屋の建築構造に深く根ざしています。「敷居」とは、障子や引き戸などを滑らせるために床面に溝を彫った横木のことです。古くから敷居を踏むことは家長への無礼にあたるとされ、他人の家を訪れる行為を「敷居を跨ぐ」と表現してきました。
借金を返していない、約束を破った、長期間音信不通にしていたなど、相手に対して心理的な負い目や罪悪感があるとき、その家の敷居が物理的に高く盛り上がっているように感じられ、どうしても跨ぎにくく思えてしまう――この精神的な気まずさを巧みに可視化したのが「敷居が高い」という慣用句の成り立ちです。