演出の主役が「風船」から「食」へと移ったことで、日本の製菓業界は一気に活気づいた。大手百貨店の洋菓子エリアでは、カットした断面の色でメッセージを伝えるカスタムケーキの特設コーナーが通年で設置されるのが当たり前になっている。
さらに興味深いのは、伝統的な和菓子界の参入だ。京都の老舗和菓子店が手掛ける「練り切り」や、切ると中の餡の色が変わる「羊羹」が、若い世代の間で大ヒットを記録している。上品な甘さと繊細な職人技が光る逸品は、パートナーだけでなく義理の両親や祖父母を巻き込んだお披露目の場にも相性が良い。西洋のイベントを和の意匠で包み込むこの進化は、まさに日本独自のカルチャーと言える現象だ。