2018年、そして2021年の再演において大きな話題となったのが、元宝塚歌劇団宙組トップスターの朝夏まなとさんとのWキャストです。まったく異なるバックボーンを持つ2人でしたが、舞台裏ではライバルという枠を超え、互いを深く尊敬し支え合う固い絆で結ばれていました。
長身で華やかなダイナミズムを持つ朝夏イライザに対し、神田イライザは愛らしさの中に不屈の意志を秘めた繊細なアプローチを見せ、それぞれの個性が作品の深みを押し広げました。稽古場でも互いの演技を見守り、意見を交わしながらイライザ像を共に磨き上げたエピソードは、ファンの間でも広く知られています。
さらに、言語学者ヒギンズ教授役を務めた寺脇康文さんと別所哲也さんとのコンビネーションも絶品でした。寺脇ヒギンズとの軽妙で人間味あふれる掛け合い、別所ヒギンズとの重厚でドラマチックな対立と和解など、相手役によって異なる感情の火花を散らす神田さんの柔軟な演技力は、カンパニー全体に素晴らしい相乗効果をもたらしました。