ふたりの出会いは、日本のフィギュアスケート界において「奇跡」と称される。過去に別のパートナーと組んでいた二人が体験した、驚くべき身体的フィット感。スロージャンプでの滞空時間やツイストリフトの高さを決定づけるのは、コンマ一秒の呼吸のズレも許さない完全な同調性だ。この奇跡的な相性を一早く見抜き、環境面で後押ししたのが木下グループの存在だった。
海外拠点の確保や専門スタッフの招聘など、世界と戦うためのバックアップ態勢が整ったことで、ふたりの才能は爆発的に開花。ブルーノ・マルコットコーチが授けた「氷上で互いを世界一信頼する」というメンタリティは、激しい練習に耐え抜く精神的支柱となった。