本作の真骨頂は、単なる微笑ましいファミリードラマにとどまらないスリリングな展開にある。気鋭の脚本家・野島伸司が描いたのは、障害、レイプ、愛憎といった重厚で過酷な現実だった。その毒を秘めた物語を受け止めたのが、長男・達也と次男・雅也の凄まじい葛藤だ。
クールな医大生として冷静に物事を見つめる雅也(ちぃ兄ちゃん)を演じたのは、当時飛ぶ鳥を落とす勢いだった福山雅治。感情全開で突っ走る江口と、理性的で時に冷徹な素振りをみせる福山。対極の魅力を持つふたりが火花を散らした兄弟の対峙は、極上のヒューマンドラマとして全国の視聴者を画面に釘付けにした。