ハリドリを語る上で避けて通れないのが、「胃がフワッと浮き上がる感覚(エアタイム)」です。この独特の浮遊感を生み出しているのは、世界最高峰のコースター設計会社であるボリガー&マビヤード(B&M)社による緻密な線形計算にあります。
一般的な絶叫マシンに多い「肩の上からガッシリと体を固定するハーネス」とは異なり、ハリドリは太もも周りのみを固定するラップバー(安全バー)を採用しています。上半身が完全にフリーな状態となるため、最高到達点約44mからのファーストドロップや連続するキャメルバック(ラクダのコブのような起伏)を越える際、体が座席から完全に放り出されるような強烈なマイナスG(無重力状態)をダイレクトに受ける設計になっているのです。
さらに、2013年に登場して以来根強い人気を誇る逆走仕様「ハリウッド・ドリーム・ザ・ライド ~バックドロップ~」は、通常版(前向き)とは体験の質が根本から異なります。進行方向がまったく見えない状態で落下するため、脳が次のG(重力加速度)を予測できず、視覚的な防衛本能が機能しないまま強烈な後方への引きずり込みを体感することになります。