インターネット上のデザイン解説やSNSのまとめ情報には、教育現場の実情にそぐわない誤解が散見されます。特に注意すべき典型的な3つの落とし穴を検証します。
誤解1:可愛い手書きフォントを全ページに使えばエモくなる
表紙や挿絵の横に添える手書きフォントは魅力的ですが、これを行程表や持ち物リストなどの長文・表組みに適用すると、生徒や引率教員の瞬時の情報把握を著しく阻害します。エモさは「表紙・見出し」に限定し、情報は「UDフォント」で整理するのが鉄則です。
誤解2:Web検索で出てきた無料フォントなら学校配布物に何でも使える
「個人利用無料」と記載されていても、学校の公式ホームページにしおりのPDFを一般公開する場合や、外部の印刷業者へ発注するケースでは「商用利用・再配布」とみなされる利用規約が存在します。トラブルを避けるためにも、最初から商用フリー・SILオープンフォントライセンス(OFL)を取得している書体を選ぶのが安全です。
誤解3:太字(Bold)ボタンを押せばどんなフォントも見出しに使える
Wordなどのアプリ上で「B」ボタンを押して擬似的に太くした文字は、輪郭が滲んだり印刷時に文字の隙間が潰れたりする原因になります。見出しには、最初から太いウエイト(Bold / Heavy / Black)として設計されているフォントファミリーを使用してください。