台湾の先端戦略は、自国内だけで閉じるものではない。日本の産業界にとって最も注視すべきは、九州・熊本県を中心に展開する「熊本半導体拠点プロジェクト(JASM Project)」との密接な連動だ。TSMCが主導するこの巨大拠点は、日台の産業協力における歴史的な転換点となった。
國科會のバックアップを受けたこの動きにより、日本企業の強みである高純度化学材料や超精密製造装置と、台湾が誇る世界最強のファウンドリプロセスがかつてない次元で統合されつつある。車載用半導体から先進画像センサー、さらにはエッジAI向けチップに至るまで、熊本の拠点は単なる製造工場ではなく、アジアにおける経済安全保障の最も強固な砦として機能し始めている。