このブームをオーディオメーカー側はどう見ているのだろうか。当初、メーカーのエンジニアたちは悲鳴を上げていた。過剰なデコレーションによってイヤーカップ重量が数重グラム増加し、頭部への加圧バランスが崩れたり、マイクや通気孔が塞がれてアクティブノイズキャンセリング(ANC)の効きが悪化したりするケースが多発したためだ。
しかし、拒絶するだけでは若年層の心を掴めない。2025年後半から2026年にかけて、一部のハイエンドブランドは「公式カスタマイズパーツ」や「デコレーション前提のフラット設計モデル」の投入へと舵を切った。重量影響を最小限に抑えた公式アタッチメントや、サードパーティ製パーツとの互換性を保証するガイドラインを提示することで、安全面とデザイン性を両立させる動きが広がっている。