実写映画化やドラマ化で大きな話題を呼んだ沈黙の艦隊では、超大型原潜「やまと」が圧倒的な水中静粛性と戦略で大国に対抗する姿が描かれた。潜水艦が「深海の密室」で抑止力を発揮する存在だとすれば、ミサイル艇は「海面の刺客」として機能する。
どちらも「敵に見つかる前に敵を叩く」という非対称戦の極意を共有している。広大な海で自らの存在感を消し、相手に「どこから襲われるかわからない」という強烈な疑心暗鬼を生じさせる点において、ミサイル艇がもたらす戦略的価値は計り知れない。巨大な防衛予算を投じる大型艦だけが抑止力ではなく、機動性と秘匿性を突き詰めた小型艇こそが敵の侵攻意図を挫く大きな要素なのだ。