ボクシングや総合格闘技など一般的な格闘技では、ビッグマッチで勝利した際のファイトマネーはその場限りの報酬であることが多い。一勝で数千万円、数億円が動く世界もあるが、負ければ翌日の収入保証はない。
対照的に、日本相撲協会が運用する給与・手当の構造は「積み上げ型の年金」に近い特徴を持つ。月々の基本給に加え、過去の実績が「持ち給」としてプールされ、本場所のたびに力士報奨金として還元される。
関取になれば月給が保証されるが、幕内力士たちの真のモチベーションはこの報奨金の単価アップにある。金星はその最たる跳躍台だ。一度獲得した持ち給の権利は、怪我で陥落しようとも消滅せず(関取である限り支給条件を満たす)、現役を退くその日まで自らの給料を支える強固なベースとなる。