1983年にリリースされたデビューシングル『15の夜』は、当時のティーンエイジャーが抱えていた行き場のない怒りや衝動を見事に描写した。盗んだバイクで走り出す歌詞は、社会の不条理に対する若者たちの反逆のシンボルとなり、瞬く間に全国へ波及した。
続いて発表されたファーストアルバム『十七歳の地図』、そして「校舎のガラス割ってまわった」という強烈なフレーズで知られる『卒業』は、彼を「若者の教祖」という重い担ぎ台へと押し上げた。だが、本人はそのレッテルに苦しんでいたという。社会に対する抗議だけでなく、自己の弱さや醜さをも曝け出す彼の楽曲は、単なる反抗の歌ではなく、人間の生きる痛みそのものを描いた芸術であった。