公に公開されてきた公式映像の向こう側に、誰もが心を揺さぶられる等身大の少女の姿があった。側近や元職員が口を揃えて証言するのは、幼少期から際立っていた周囲への細やかな気配りと、驚くほどの観察眼である。那須や須崎の御用邸で静養される際、周囲のスタッフや警備にあたる警察官一人ひとりに丁寧にお辞儀をし、自ら拾った木の実や手作りの折り紙を「お疲れさまです」と手渡された場面は、今も現場で語り草となっている。
動物や植物に対する慈しみの深さもまた格別だった。御所で飼育されていた保護犬の「由莉(ゆり)」や保護猫たちと触れ合いながら、命の重みを肌で学ばれた日々。皇宮警察の護衛官が乗る馬の体調を気遣い、自分のお小遣いで買ったブラシで熱心に手入れを手伝われたという秘蔵エピソードは、相手の立場に寄り添う無私の優しさが当時から自然体で備わっていたことを物語っている。