休養中の彼女を追い詰めたのは、病状そのものだけではない。SNSやネット掲示板を跳梁跋扈した、残酷なまでのルッキズム(容姿至上主義)だった。体型の変化をとらえた数枚の写真が拡散され、心ない言葉が連日投げつけられた。「元アイドル」という看板は、時に個人の尊厳を容赦なく踏みにじる刃へと姿を変える。
当時は体型維持こそがドールとしてのアイドルの生命線であり、そこから逸脱することは「プロ意識の欠如」として攻撃の対象にされがちだった。メディアや視聴者が消費したのは、一人の人間の苦しみではなく、ただ刺激的な「体型激変」というゴシップに過ぎなかったのだ。