耳垂れとは?耳から出る液体の正体と危険な兆候・受診目安を徹底解説

耳垂れとは?耳から出る液体の正体と危険な兆候・受診目安を徹底解説

耳垂れとは?耳から出る液体の正体と危険な兆候・受診目安を徹底解説に関する基本知識を初心者にも親しみやすくまとめました。要点を確実におさえることができます。

家族を持つ世帯において特に警戒すべきなのが、子供の耳垂れです。小児は成人に比べて耳管が太く、短く、水平に近い角度で走っているため、鼻腔のウイルスや細菌が極めて中耳へ届きやすい構造をしています。実際、3歳までに約8割の乳幼児が一度は中耳炎を経験するとされています。

言葉を十分に話せない乳幼児は、「耳が痛い」と訴える代わりに激しく不機嫌に泣き続けたり、しきりに耳の周りを手でこすったりします。そして、激しい夜泣きの翌朝、枕に黄色い膿が付着して本人がケロッと落ち着いている場合があります。これは痛みが治まったのではなく、鼓膜穿孔の疑いが極めて濃厚なサインです。鼓膜に穴が空いて中耳の膿が外へ逃げたことで、痛覚を刺激していた内圧が急激に下がったに過ぎません。

鼓膜の小さな穿孔は、適切な薬物治療を行えば自然閉鎖することも多いですが、繰り返す炎症や放置によって穴が塞がらなくなる「慢性穿孔性中耳炎」へと移行する危険性があります。福岡市の河野耳鼻咽喉科の臨床データによると、耳垂れが慢性化して保存的治療で改善しない症例では、炎症を抑えたのちに鼓膜の穴を塞ぐ「鼓膜形成術」などの手術が選択肢となります。手術自体は所要時間約30分程度の日帰り手術で対応できる技術革新が進んでいるものの、幼少期の聴力低下は言語発達や学習への悪影響を免れません。

佐々木 一輝
著者

佐々木 一輝

Webメディアでの編集・執筆歴10年。読者の好奇心を刺激するストーリー作りを心がけています。