インターネット上の料理情報で頻繁に見かける「椎茸は絶対に水洗いしてはいけない」という言説。これは半分正解ですが、半分は誤解を含んでいます。
菌床栽培の生椎茸は無菌に近い衛生的なハウス環境で育てられているため、水洗いすると余計な水分を吸って風味や食感が落ちてしまいます。汚れが気になる場合は固く絞った濡れ布巾やキッチンペーパーで優しく拭き取るのが正解です。ただし、露地で育つ原木栽培の椎茸や、乾物の戻し前には、木屑や細かい砂が付着していることがあるため、調理直前に流水で数秒サッとすすぐ程度であれば全く問題ありません。
もう一つの盲点は保存方法です。生椎茸をパックのまま野菜室に入れておくと、自身の呼吸から出る湿気で数日で黒ずみ、傷んでしまいます。パックから出してヒダを上に向けてキッチンペーパーで包み、ポリ袋に入れて冷蔵保存するのが鮮度を保つ秘訣です。さらに、使い切れない分は石づきを落として使いやすい大きさにカットし、ジッパー付き保存袋に入れて冷凍保存することをおすすめします。冷凍によって細胞膜が破壊されるため、解凍調理時に旨味成分と出汁が格段に出やすくなるという大きな利点があります。