『家政婦のミタ』で長男役を務め一躍注目を集めた中川大志。ブレイクのきっかけとなった当時の撮影現場には、大人顔負けの緊迫感と壮絶な裏話が存在した。当時まだ中学生になったばかりの彼は、多感な思春期の葛藤を抱える長男・葵という重責に押しつぶされそうなプレッシャーを感じていたという。
現場では「子役」としての扱いは一切なかった。容赦のない演出指導が入る中、感情を限界まで引き出すためのテイクが何度も重ねられた。特に印象的な家族会議のシーンでは、喉を枯らし、全身のエネルギーを絞り出すようなお互いのぶつかり合いが求められた。生半可な姿勢では立ち打ちできない過酷な現場。しかし、この極限状態での葛藤こそが、彼の潜在的な演技力と役者魂を一気に開花させたのだった。