保護活動の蛇口を締めない限り、救出劇に終わりは来ない。そこで力を入れているのが、野良猫を捕獲(Trap)、不妊去勢手術(Neuter)、元の場所に戻す(Return)というTNR推進プロジェクトだ。地域住民と対話を重ね、一代限りの命を温かく見守る「地域猫活動」への理解を広げている。
ここで重視されるのが、国際的な動物福祉(アニマルウェルフェア)の考え方だ。飢えや渇きからの解放はもちろん、手術時のストレス低減や術後管理に至るまで、猫たちの心身の健康に配慮した厳格なプロトコルが適用されている。痛みを伴う不幸な命をこれ以上増やさないための地道な闘いが、町民の意識を少しずつ変えている。