失敗の元凶となる「水っぽさ」を根絶する鍵は、トマトの脱水処理にある。角切りにしたトマトに0.8%相当の塩を振り、ザルに上げて15分置く。これだけで余分な水分が抜け、果肉本来の濃厚な甘みと酸味が浮き彫りになる。
落ちた果汁は決して捨ててはならない。旨味の結晶であるそのジュースを小鍋で半量になるまで煮詰め、冷ましてからボウルへ戻す。これがプロの隠し味だ。さらに、ツナ油漬け缶の油をあえて全量使わず、上質なエクストラバージンオリーブオイルと「3対7」の比率で再構成する黄金比率を取り入れる。油っぽさを排除しつつ、ツナのイノシン酸とトマトのグルタミン酸が舌の上で強烈な旨味の相乗効果を発揮する仕組みだ。