時系列を整理すると、外伝と本編『闇金ウシジマくん』の関係性がいっそう鮮明になる。本編における肉蝮は、冷酷非情な金貸し・丑嶋馨と「ヤクザくん編」で直接刃を交えた宿敵だ。丑嶋を執拗に狙い、ヤクザすらも平然と返り討ちにする暴走機関車の如き破壊神として描かれた。
本編の結末において、肉蝮は警察に身柄を拘束されて刑務所へと送られた。つまり、本編の時系列に従う限り、外伝での激闘が本編より過去の出来事であるならば、彼が外伝の劇中で死亡することは物語の論理上あり得ない。外伝は、彼が丑嶋馨と相見滅ぼし合う前の「狂乱の空白期」を克明に掘り下げたサイドストーリーとしての性質を強く帯びている。設定の整合性という観点からも、彼の生存は必然であった。