日常のビジネスコミュニケーションにおいて、この2つの使い分けは強力な武器になる。メールや日報、商談後のフォロー連絡で正しい漢字を選択できる人は、それだけで「配慮が行き届いている」という好印象を相手に与えることができる。
使い分けに迷った際は、以下の実践基準を即座に思い出してほしい。
・「ご意見をお聞かせください」(質問・尋ねるニュアンスが強い場合は「聞く」)
・「お客様の生の声に真摯に耳を傾け、しっかりとお聴きします」(傾聴の姿勢をアピールしたい場合は「聴く」)
・「先日のウェビナーの内容を聞きました」(単なる事実の受動的把握なら「聞く」)
・「社長の熱い講演を最前列で聴きました」(能動的な学習姿勢を示すなら「聴く」)
相手の話を尊重しているというメッセージをテキスト上で伝えたい場合は、「聴く」または「傾聴」「拝聴」を用いるのが最もスマートだ。ただし、契約書や規約などの法的な厳密さが求められる文書では、公用文に倣って「聞く」を選ぶのが無難である。このバランス感覚こそが、デキるビジネスパーソンの分水嶺となる。